年間行事

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花祭り(仏誕生(ぶったんえ)・灌仏会(かんぶつえ))

お釈迦さまは、旧暦の四月八日にお生まれになったと伝えられています。現在の日本においては旧暦ではなく、今日用いられている暦であるグレゴリオ暦における四月八日を、お釈迦さまの誕生日と位置付けています。

お釈迦さまは、ネパールのルンビニーでお生まれになりました。この時、お釈迦さまはすぐに立ち上がり、七歩進んで「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と宣言し、龍に天から産湯をそそがれ祝福されたという伝説があります。

花祭りとは、この伝説にちなんでお釈迦さまの像に甘茶をかけ、お釈迦さまの誕生日を祝う行事です。慈眼寺では、毎年四月八日付近の日に行っております。

大施餓鬼会(だいせがきえ)

大施餓鬼会(だいせがきえ)

慈眼寺では毎年七月十六日、大施餓鬼会(だいせがきえ)を行っています。

「施餓鬼」とは本来、餓鬼(飢えで苦しむ亡者)を供養することを意味します。施餓鬼会は本来そのための行事ですが、実際には、盂蘭盆会(うらぼんえ)すなわち「お盆」と併せるかたちで行っています。

お盆とは、様々なお供物を備えて、先祖の冥福を祈る行事です。日本人にとって、最も馴染みの深い仏教行事といえるかもしれません。この行事は、お釈迦さまの弟子である目連(もくれん)が、餓鬼道に落ちて苦しんでいる母親を救うために供養を行ったという、『仏説盂蘭盆経(ぶっせつうらぼんきょう)』の説話に由来するものです。

なお、本来の施餓鬼会は、お釈迦さまの弟子である阿難(あなん)が、苦しむ餓鬼たちに読経と食事を施したという、『仏説救抜焔口餓鬼陀羅尼経(ぶっせつぐばつえんくがきだらにきょう)』というお経の説話に由来します。この説話がお盆の由来となった『仏説盂蘭盆経』の説話と非常によく似ていることから、お盆と施餓鬼会は混ざり合って行われていると考えられています。

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彼岸会(ひがんえ)

彼岸会(ひがんえ)すなわち「お彼岸は」、春分と秋分の日を中日として、その前後三日間で行われます。毎年多くの方々がお墓参りに訪れる、日本において生まれた仏教行事です。

本来、彼岸とは「さとりの世界」を意味する言葉です。死者を仏さまとみなす日本の風習から、お墓参りによって先祖を供養する「お彼岸」が行われるようになったと考えられています。