第一三七回 慈眼寺境内案内 巴連(ともえれん)の石碑

第一三七回 慈眼寺境内案内 巴連(ともえれん)の石碑

 

慈眼寺境内のイチョウの木の下・氷川堂の右奥には、「獅子巴連(ししともえれん)解散記念慰霊碑」と銘打たれた石碑が建立されています。

 

 

 

巴連とは、明治三十年代、江戸火消しの流れを汲む中野町消防組・五番橋場組の組員によって結成された団体です。

地域の消防や祭礼に活躍した巴連は、昭和二十八年の例大祭をもって解散し、所持していた神輿・獅子頭を本町四丁目町会に移譲するに至りました。

冒頭で紹介した石碑はそれを機に、昭和二十八年十月に慈眼寺へ奉納されたものです。

裏面には当時の関係者の名前が書き連ねられており、今では現存しない巴連の存在を示すよすがとなっています。

秋のお彼岸を機に、慈眼寺周辺に暮らしていた過去の人々の歴史に、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

 

 

↑鍋横町会の皆様による参詣の様子(令和六年八月)。

毎年八月下旬に、境内で法要が執り行われています。

 

 

 

↑巴連の歴史につきましては、こちらの動画をご参照ください。
(YouTube「鍋横神輿100年の歴史」)