第一三〇回 龍にまつわる伝承
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あけましておめでとうございます。今年も福王山慈眼寺をよろしくお願い致します。
さて、令和六年の干支は辰、すなわち龍です。
龍は仏教との縁が深く、様々な逸話や伝承に現れることで知られています。
例えば、お釈迦さまがお産まれになった際、天から龍が産湯を注いで祝福した……と言い伝えられています。「花祭り」でお釈迦さまに甘茶を注ぐ風習は、この伝承に由来するものです。
また、お釈迦さまが菩提樹の下で瞑想をされている時にムチリンダという名の龍王が現れ、自分の身体を傘代わりにしてお釈迦さまを風雨から守った……との言い伝えもあります。
↑ブッダガヤーにて。お釈迦さま/ムチリンダ龍王の像。(平成三十年撮影)
龍は干支の中で唯一の架空の生物で、昨年の干支である卯(兎)などと比べると、あまり馴染みがないかもしれません。
ですが、こういった伝承を心に留め、親しみを感じていただけますと幸いです。