第一四三回 葛飾北斎とお釈迦さまのご生誕

第一四三回 葛飾北斎とお釈迦さまのご生誕

 

お釈迦さま(ゴータマ・シッダールタ)のお誕生日をお祝いする「花祭り」では、「天から龍が産湯として甘露の雨を注いだ」という故事をもとに、仏像に甘茶をお掛けすることが慣わしとなっています。

 

そのご生誕の様子は、江戸時代の絵師:葛飾北斎によっても描かれていました。
それは弘化二年(1845)、北斎が八十六歳の時に刊行された本、山田意齋作・北斎画『釈迦御一代記図絵(しゃか ごいちだいき ずえ)』の挿絵です。

 

 

挿絵には、蓮華の上に乗った幼いお釈迦さまが、天の龍から甘露の雨を注がれる様子が細やかに描かれています。
現在放映中の大河ドラマ「べらぼう」で描かれている時代の人々の間でも、お釈迦さまのご生誕にまつわる言い伝えは、広く知られていたのかもしれません。

 

※画像は『釈迦御一代記図絵』巻二  p.15。
東京文化財研究所 織田文庫所蔵本 Webサイトより引用しました。