第六十二回 芸術の秋【映画:リトル・ブッダ】

第六十二回 芸術の秋【映画:リトル・ブッダ】

 

 

日本列島を襲った度重なる台風の被害によってお亡くなりになった方々に、心よりお悔み申し上げます。
また、 被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。一日も早い復興をお祈り申し上げます。

令和元年十月二十七日 慈眼寺副住職

 


 

金木犀の香りが漂い、秋の気配が濃くなってきた今日この頃。
今回は昨年の秋に倣って、仏教に関係する映画をご紹介します。

 

ご紹介するのは1993年に公開された「リトル・ブッダ」。
「ラストエンペラー」でアカデミー賞を受賞したイタリア人監督、ベルナルド・ベルトルッチ氏の作品です。

 

 

ある日アメリカ人の少年の元にブータンから僧侶が現れ、自身が数年前に亡くなった高僧の生まれ変わり候補者のひとりである事を告げられます。
(ブータン等のチベット仏教圏では、輪廻転生による生まれ変わりがとても強く信じられています)
この出来事をきっかけに、これまで一切仏教を知らなかった少年とその家族は仏教に触れることになります。
生まれ変わりの真偽を確かめるため、家族はブータンへ向かうことに・・・。

 

本作では少年の物語と並行し、悟りを開き仏教の開祖となるまでの若かりし日のお釈迦さまの姿が描かれています。

 

 

キアヌ

 

 

本作のもう一人の主人公であるお釈迦さま(ゴータマ・シッダールタ王子)を演じたのは、レバノン出身のカナダ人俳優キアヌ・リーブス氏。
「マトリックス」シリーズや「ジョン・ウィック」シリーズ等で今日も活躍する、ハリウッドの大アクションスターです。
もちろん本作にはアクションシーンはありませんが、修行の最中に苦悩する姿や瞑想中の穏やかな笑顔などの繊細な部分を好演しています。

 

 

仏教を知らなかった少年と懐疑的だったその両親は、その教えをどのように受け止めるのか?
少年は本当に高僧の生まれ変わりだったのか?
その答えは是非、実際にご覧になってお確かめください。