第一四〇回 総本山長谷寺について
昨年末、NHKにて毎年放映されている「ゆく年くる年」にて、慈眼寺が所属する真言宗豊山派の総本山、奈良県の長谷寺(はせでら)の模様が生中継されました。
ご覧になられた方も多いのではないでしょうか。
長谷寺は、朱鳥元年(686)より歴史が始まった由緒ある寺院です。
神亀四年(727)、聖武天皇の勅願により十一面観音像が造立され、やがて長谷寺は西国三十三所観音霊場の根本道場と呼ばれるようになりました。そして長谷詣・長谷信仰は全国に広がっていきます。
さらに時は流れ、天正十六年(1588)に真言宗の高僧である専誉(せんよ/せんにょ)僧正がご入山されました。これによって、長谷寺は弘法大師の法脈を伝える真言宗の一大寺院となりました。
現在、長谷寺は真言宗豊山派の総本山となり、全国三千余もの末寺を有する寺院となっております。
また、西国三十三観音霊場第八番札所、そして四季を通じ「花の御寺」として名を馳せ、多くの参詣人を集めております。
山の中に造られた寺院ならではの霊験あらたかな雰囲気もございますので、奈良県へ足を運ばれた際には、ぜひともお立ち寄りになってみてはいかがでしょうか。